ミキサーとミルサーの違いはなに？代用や兼用モデルも紹介

ミルサーとは、乾物を粉末状にするアイテムです。煮干し・干しエビ・だし昆布・乾燥大豆のように丸ごと食べるのが難しい食材を短時間で粉末化します。ミルサーのカッターには刃が付いておらず、プロペラを高速回転させ粉末化させるのが特徴です。

ミキサーは刃が付いたカッターで、食材をすり潰すようにしてペースト状にします。水分を加えればジュースやスムージーを作ることも可能です。ミキサーにミル機能を付けたミルミキサーであれば、1台で自家製ふりかけ・スムージー・離乳食作りまで幅広く活用できます。

フードプロセッサーの代用品としても使用でき、家事の手間を減らせたりするためとても便利です。今回は、まずミキサーとミルサーの違いを詳しく解説し、さらにミルミキサーの選び方とおすすめ商品を紹介します。ミルミキサーの注意点などもあわせて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ミキサーは昔から親しまれている調理家電で、使用経験がある方も多いですよね。ミキサーは容器の底に4枚の刃が付いており、高速回転して食材を細かく切り刻む点が特徴です。フルーツをミキサーにかけてジュースにするなど、固形のものを液体にしたいときに使います。

また、容器が大きめのため、多めの食材を一度に調理できる点も魅力です。しかし、ミキサーは氷などの硬いものに使用すると、機械に負担がかかります。また、バナナなどの粘り気の強い食品は容器にくっついて刃が当たらない場合があります。くっつかないよう牛乳などの液体・水分の多い食材と一緒にかけるなどの工夫が必要です。

ミルサーは容器が小さく、短めの刃が2枚付いている点が特徴です。容器に入れた食材を切り刻む点はミキサーと同じですが、ミキサーより刃が少ないため粗い仕上がりになります。煮干しなどを自家製ふりかけにするなど、固形のものを粉状にするときに使う調理家電です。

また、少量の食材をペースト状にするフードミル、コーヒー豆を粉状にするコーヒーミルなど、種類がある点も特徴に挙げられます。しかし、ミルサーは容器が小さく粗い仕上がりになるため、フルーツなどのジュースを作ることは不向きです。また、容器の小ささにより、多めの食材を一度に調理することができない点も考慮してください。

ここでは、前述したミキサー・ミルサーの特徴を比較しやすいよう表にまとめています。それぞれの違いを確認し、ミルミキサーではなく単体の商品を購入する場合は、用途に合う方を選んでください。

容量を家族構成に合わせる場合は、1人あたりの目安に人数をかけて割り出すのが一般的です。ミルミキサーの場合はミルサーとミキサーをあわせ持つため、1人あたりを約300～400mlと少し多めに見積もるのがポイントです。

ミルミキサーは400ml～800mlが主流ですが、1Lの大容量サイズもあります。ただし大容量になるほどサイズや重量もアップするので、置き場所や扱いやすさも考慮して見極めることが大切です。1度に作りきれないのであれば、2回に分けるなどの工夫をおすすめします。

ミルサーの容量は、20～80mlまで製品によって異なります。ミキサーの容量とは基準が異なるため、用途に合った量を作れるかチェックしてください。

ミルミキサーは、用途に合ったパワーがあるかどうかも大切です。消費電力が高いほどパワーが強いことを意味しますが、ハイパワーになるほど電気代がかかります。パワーを調節できると便利に思えても、高性能モデルは価格が高くなるので注意が必要です。

メーカーやモデルによる違いはあるものの、200W前後であればスムージーも作れますし、手頃な価格帯で購入できるので目安にしてみてください。パワーを重視するのであれば、300W以上のハイパワーモデルをおすすめします。

ミルミキサーの刃に使用されているのは主に、ステンレスとチタンです。刃の素材によっても使い勝手は変わります。

ステンレス製の刃は、タフで錆びにくいという特徴があります。お手入れもしやすく手頃な価格で購入できるので、コスパ重視で選びたい方におすすめです。コスパにも強度にもこだわりたいのであれば、チタンコーティングを施したステンレス刃という選択肢もあります。

チタン製の刃は、ステンレスよりもさらに強度が高くパワフルという特徴があります。硬い食材や大量に処理したいときにも気にせず使えるのが魅力です。強度がある分長持ちするので、価格は高くても長い目で見るとお得です。

ミルミキサーは、アタッチメントを交換することでさらに活用幅が広がります。専用のアタッチメントがあれば、コーヒー豆を砕いたり茶葉を砕いて粉茶にしたりすることも可能です。ただしメーカーやモデルによって、アタッチメントの種類は異なります。

アタッチメントの種類が多いほど用途も広がるものの、価格も高くなる傾向があるので予算と合っているか確認しましょう。多いほど便利に思えますが使いこなせないと意味がありません。本当に必要かどうかを見極めてください。

部品を紛失すると使用できなくなる可能性がありますので、保管場所を決めておくと安心です。

使用する食材にもよりますが、こびりつくような食材は刃を取り外せないと不便です。清潔に保つためにも刃を取り外して丸洗いできるかどうかをチェックしてください。溝や隙間に粉末が入り込んだ場合は、専用ブラシが付いていると細かい部分もきれいに洗えて安心です。

手軽さを重視するのであれば、食洗機で洗えるタイプがおすすめです。手入れが面倒に感じてしまうと、購入しても使わなくなる可能性があります。お手入れのしやすさは購入前に確認しておくと安心です。

ミルミキサーはミルサー機能もミキサー機能も、刃を高速で回転させて使用します。中に手を入れているときに作動すると大きな事故につながる可能性があり危険です。蓋を閉めないと動かない機能や、ロック機能を解除しないと動かないものなど安全性もチェックしましょう。

特に小さいお子さんのいるご家庭では、子どもがいたずらしても作動しないよう安全装置はしっかりと確認してください。押している間だけ作動するタイプは、仕上がりを調整できるというメリットもあります。

ミルミキサーの口コミでは、動作音がうるさいという内容をよく目にします。メーカーやモデル、使用する食材による違いはあるものの、音を気にせず使用したいのであれば静音性の高さを確認しましょう。

動作音はdB（デシベル）という単位で表します。一般的にうるさいと感じるのは、声を大きくしないと会話ができない60dB以上とされているので、静音性を重視する場合は60dB以下を目安に選ぶのがおすすめです。

ミルミキサーは信頼と実績のあるメーカーから選びたいものですよね。おすすめのメーカーを2つ紹介しますので、購入の参考にしてください。

イワタニのミルミキサーはコンパクトでも強力なモーターを搭載しているので、パワー不足を感じることはありません。刃の先端を潰し丸く加工することで手を切るリスクを軽減したり、安全装置を搭載したりと安全面への配慮もバッチリです。

作動音が55dBと静音性の高いモデルも販売されていますので、時間を気にせず使いたいときに便利です。用途に合わせて選びたい方におすすめします。

コイズミは手頃な価格で高品質の製品を多く扱っています。ミルミキサーは、容量も大きくファミリーにもおすすめです。ミル機能はドライとウェットの2種類に対応しているので、ミキサー機能とあわせて3通りに使い分けることができます。

コスパ重視でも安かろう悪かろうではないので安心です。シンプルなデザインはどんなシーンにもマッチします。操作もしやすいので初めてミルミキサーを使う方にもおすすめです。

ミルミキサーは幅広い用途に活用できるのでとても便利ですが、使用するに当たり注意しなければいけないことがあります。2つの注意点について詳しく見ていきましょう。

ミルサーやミキサーには、定格時間（連続使用が可能な時間）があるのをご存知でしょうか？定格時間は製品ごとに異なり、定格時間を超えての使用は故障の原因になるのでおすすめできません。

また、多くの商品は定格時間が30秒から1分程度、長くても3分と短めです。メーカーによっては定格時間を超えて使用した場合安全装置が働き、停止してしまうものもあります。安全装置により停止した場合は、リセットボタンを押さない作動としない機種もありますので、事前に取扱説明書を確認しましょう。

無理をしてしまうとモーターが焼き切れる恐れがあります。ミルミキサーを使用する場合は、定格時間を確認して、時間内で済ませるようにしてください。

ミルミキサーのミル機能には、使用できない食材があります。乾物であればOKなイメージですが、鰹節の塊や繊維質が強く粘り気のある食材、野菜のすりおろしや肉・魚のミンチといった用途には使用できません。

誤って使用すると、故障やトラブルの原因となるので注意が必要です。取扱説明書にも記載があるので、使用前に確認することをおすすめします。

ミルミキサーでも離乳食作りに活用できるものはありますが、メーカーや商品によっては離乳食作りに使えないものもあります。離乳食作りを目的としているなら、ハンディブレンダーがおすすめです。

ハンディブレンダーであれば、ミキサーやフードプロセッサーの代用も可能なので1台で何役もこなしてくれます。離乳食作りが終わってからも使用できるのもポイントです。

ミルミキサーは、1台でミキサーとミルサーの2役をこなすので、別々に購入するよりもお得ですし置き場所も取りません。アタッチメントを交換すれば、コーヒー豆や茶葉にも使えて便利です。食生活を豊かにしたい方はぜひミルミキサーを取り入れてみてください。